研修の全体像
全3回の研修で、自分の業務を一覧にし、その中から選んだ課題をAIで解く方法を試します。第1回で取り組むのは、業務一覧の仕上げと課題候補の洗い出しです。
3回の流れ
| 時点 | すること | ワークシートのタブ |
|---|---|---|
| 事前課題 | AIを使わずに、自分の業務を10行以上書き出します | はじめに、①思い出す質問、②業務一覧 |
| 第1回 | Copilotに質問してもらいながら業務一覧を仕上げ、課題候補を2件以上選びます | ②業務一覧、③課題候補 |
| 宿題① | 「要確認」の数字を確かめ、課題候補を仕上げて提出します | ②業務一覧、③課題候補 |
| 第2回 | 課題を1件選んで掘り下げ、AIで解くかを決めて試作します | ④課題の構造化 |
| 宿題② | 試作を続け、結果を第3回の発表に向けてまとめます | ④課題の構造化 |
| 第3回 | 掘り下げた課題と試作の結果を発表します | ④課題の構造化 |
ワークシートは回ごとに配り直しません。事前課題で書き始めたファイルに、回を追って書き足します。
使う道具
| 道具 | 研修での使い方 |
|---|---|
| Copilot | 業務棚卸アシスタントというエージェントを作り、業務一覧の抜けを質問してもらいます |
| Excel | 生成AI活用ワークシートに、業務一覧と課題候補を書きます。第3回まで同じファイルを使います |
| Zoom | 講義を聞き、チャットに書き込みます。講師との壁打ちは、ブレイクアウトルームで行います |
画面が1枚の方は、Zoomの画面を小さくして、CopilotとExcelを左右に並べると作業しやすくなります。
AIと人の分担
Copilotが受け持つのは、質問と整理です。業務の中身を答えるのと、表に入った数字を確かめるのは、受講者のみなさんです。
| 作業 | 受け持つ側 |
|---|---|
| 業務一覧の抜けを探す質問を出す | Copilot |
| 答えを、ワークシートに貼れる表の形に整える | Copilot |
| 業務の中身と回数、時間を答える | 受講者 |
| 表に入った数字が正しいかを確かめる | 受講者 |
| どの業務を課題候補にするかを決める | 受講者 |
生成AIの基本
生成AIは、入力された文章に続く文章を作る仕組みで動いています。仕組みを知っておくと、返事のどこを疑えばよいかが分かります。
生成AI
生成AIは、文章や画像、音声を新しく作り出すAIです。研修で使うCopilotは、文章を作る生成AIにあたります。入力欄に質問を書いて送ると、Copilotが文章で返事を書きます。
生成AIの返事は、送るたびに少しずつ違う文章になるのが特徴です。同じ質問を2回送っても、同じ文章が返ってくるとは限りません。
文章を作る仕組み
生成AIは、大量の文章から言葉のつながり方を学んでいます。返事を書くときは、それまでの文章に続きそうな言葉を1つずつ選んで並べます。
言葉を選ぶ基準は、続きとして自然かどうかです。書いた内容が事実かどうかを、生成AIは確かめていません。そのため、知らないことを聞かれても、自然な文章で答えを作ってしまいます。
得意なことと苦手なこと
研修では、生成AIが得意なことをCopilotに任せ、苦手なことを受講者が受け持ちます。
| 区分 | 内容 | 研修での例 |
|---|---|---|
| 得意 | 質問を考える | 業務一覧の抜けを探す質問を、1問ずつ出す |
| 得意 | 文章を表に整える | 話した業務を、ワークシートの列に合わせた表にする |
| 得意 | 考えを広げる | 困りごとの原因として考えられるものを、いくつも挙げる |
| 苦手 | あなたの業務の事実 | 回数や時間、誰から仕事を受けるかは、受講者が答える |
| 苦手 | 社内の決まり | 社内の規程や今月の変更は、社内の資料で確かめる |
| 苦手 | 長い計算 | 年間工数は、Excelの数式で出す |
チャット
チャットは、Copilotと文章でやり取りする画面です。下の入力欄に書いて送ると、その上に返事が表示されます。
同じチャットの中では、Copilotは前のやり取りを踏まえて答えます。別の話題に移るときは、新しいチャットを押して開き直してください。前の話題が返事に混ざらなくなります。
プロンプト
プロンプトは、生成AIに送る指示や質問の文章です。具体的に書くほど、返事も具体的になります。
| 送ったプロンプト | 返ってくる返事 |
|---|---|
| 業務を整理して | どの職場にも当てはまる、一般的な整理の手順 |
| 品質保証部で市場不具合の受付をしています。月末と期末にだけ発生する業務を思い出したいので、質問を5つください。 | 自分の業務に合わせた質問が5つ |
プロンプトには自分の立場と、してほしいことと、返事の形を書き足してください。研修で使うプロンプトは講師が用意しているので、当日はコピーして貼れば進められます。
もっともらしい誤り
生成AIは、事実と違う内容を自然な文章で答えることがあります。この現象の名前は、ハルシネーションです。数字や固有名詞、日付で起きやすく、文章が整っているほど気づきにくくなります。
研修では、Copilotが推測で置いた数字に「要確認」を付けます。どの数字が推測かを見分けて確かめるのは、受講者の役目です。国のガイドラインも、AIを使う人に、出力を確かめてから使うよう求めています。
「AIの出力について精度及びリスクの程度を理解し、様々なリスク要因を確認した上で利用する」 総務省・経済産業省 AI事業者ガイドライン(第1.2版) 2026年3月31日 第5部 U-2) i
入力するときの約束
研修では、自分の業務の話をCopilotに入力します。入力する前に、次の7つを守ってください。事前課題のワークシートも、同じ約束で書きます。
- 会社のアカウントでCopilotを開く
- 取引先名と個人名は、「A社」「担当A」のように置き換える
- 金額は、約300万円のように桁が分かる程度に丸める
- 図面番号や品番、社外秘の資料そのものは入れない
- 他社の資料や有料の記事を、丸ごと貼り付けない
- AIが作った文章を社外に出す前に、自分で内容を確かめる
- 社内に生成AIの利用規程があれば、そちらを優先する
置き換え方の例
| 書きたいこと | 入力する形 |
|---|---|
| 取引先の社名と担当者の氏名が入った、不具合連絡の説明 | A社の担当Aから届く不具合連絡の一次切り分け |
| 見積金額3,148,000円の案件 | 約300万円の見積案件 |
| 品番と図面番号を並べた検査記録 | 受入検査の記録を目で確かめる作業 |
業務の名前と、かかっている時間が分かれば、当日のワークは進められます。
アカウントの確かめ方
研修では、会社のアカウントで開いたCopilotを使います。使う前に、右上のアカウント表示が会社のメールアドレスになっているかを確かめてください。個人のMicrosoftアカウントで開いていたら、会社のアカウントでサインインし直してください。
他社の文章と社外に出す文章
他社の資料や有料の記事には、作った人や会社の権利があります。Copilotに渡すときは丸ごと貼らずに、要点を自分の言葉で書いてください。
AIの返事には、事実と違う内容や、ほかの文章とよく似た表現が混ざることがあります。社外に出す文章は、数字と固有名詞を中心に自分で確かめてから使います。
社内規程との関係
社内に生成AIの利用規程やガイドラインがある場合は、このページの約束より規程を優先してください。入力してよいか迷う情報は、入れずに事務局へ相談してください。
Copilotの用語
当日はブラウザでCopilotを開き、業務棚卸アシスタントというエージェントを作ります。作る手順は、ハンズオンガイドの業務棚卸アシスタントの作り方にあります。
Copilot ChatとMicrosoft 365 Copilot
Copilotには、Copilot ChatとMicrosoft 365 Copilotの2種類があります。どちらが使えるかは、会社の契約で決まります。
| 項目 | Copilot Chat | Microsoft 365 Copilot |
|---|---|---|
| 料金 | 対象のMicrosoft 365の契約に含まれ、追加の料金はかからない | 追加の契約が必要 |
| 読める会社のデータ | 自分で入力した文章と、添付したファイル | 入力した文章と添付したファイルに加え、メールや会議やチャット、社内のファイルの中身 |
| エージェント | 指示と公開のWebサイトだけを使うものは、追加の料金なしで作れる | Copilot Chatより広い範囲のエージェントを使える |
第1回のワークは、どちらを使っていても同じ手順で進められます。
出典はMicrosoftのサポートページとエージェントの説明ページで、どちらも英語です。2026年10月時点の内容です。
職場のアカウント
職場のアカウントは、会社のメールアドレスでサインインするMicrosoftのアカウントです。研修では、https://m365copilot.comを職場のアカウントで開いて使います。
開いたら、右上のアカウント表示が会社のメールアドレスになっているかを確かめてください。個人のアカウントになっていたら、一度サインアウトしてから入り直します。
エージェント
エージェントは、決まった役割と進め方を持たせたCopilotです。一度作って保存すると、呼び出すたびに同じ役割で動きます。
研修で作るのは、業務一覧の抜けを1問ずつ質問する業務棚卸アシスタントです。指示と公開のWebサイトだけを使うエージェントは、Copilot Chatでも追加の料金なしで作れます。
会社の設定によっては、新しいエージェントが表示されないことがあります。そのときは、指示文のファイルを添付する方法に切り替えてください。手順はハンズオンガイドの「新しいエージェント」が出ないときにあります。
指示
指示は、エージェントの役割と進め方を書いた文章です。エージェントを作る画面の指示の欄に貼り付けます。研修で使う指示文は講師が用意していて、受講者はハンズオンガイドからコピーして貼れば作れます。
プレビューと作成
プレビューを押すと、保存する前のエージェントを試せます。「こんにちは」と送り、指示どおりの返事が来るかを確かめてください。確かめたら、右上の作成を押して保存します。
ファイルの添付
入力欄の添付のボタンを使うと、パソコンにあるファイルをCopilotに渡せます。入力欄へファイルをドラッグしても添付できます。Copilot Chatが読める会社のデータは、ここで添付したファイルと入力した文章です。
ナレッジとWeb検索の欄
エージェントを作る画面には、ナレッジとWeb 検索の欄もあります。ナレッジは、エージェントに読ませる資料を登録する欄です。Web 検索は、返事を書く前にインターネットを調べる機能を指します。研修では、どちらの欄も触りません。
Excelの基本操作
生成AI活用ワークシートは、Excelのファイル1つに8つのタブが入っています。当日は主に、②業務一覧と③課題候補に書き込みます。
タブ
Excelの画面の下に並んでいる見出しがタブで、シートとも呼びます。タブを押すと、そのシートに切り替わります。
| タブ | 使う時期 |
|---|---|
| はじめに | 事前課題で、記入者と環境の確認を書きます |
| ①思い出す質問 | 事前課題 |
| ②業務一覧 | 事前課題、第1回、宿題① |
| ③課題候補 | 第1回、宿題① |
| ④課題の構造化 | 第2回 |
| 記入例、記入例 課題候補 | 書き方に迷ったときに見ます |
| 設定 | 年間工数の計算に使う表が入っています。触らないでください |
セルと番地
表の1つ1つのマスをセルと呼びます。セルの場所は、列のアルファベットと行の番号を組み合わせて表します。C12なら、C列の12行目のセルです。
講師が「K列を見てください」と言ったら、一番上の見出しがKになっている縦の列を見てください。②業務一覧では、K列が年間工数、L列が課題候補です。
▼から選ぶ欄
②業務一覧の単位と数字の確かさ、課題候補の欄は、▼から選んで入力します。セルを選ぶと右側に▼が出るので、押して候補から選んでください。単位の候補は「日」「週」「月」「年」の4つです。候補にない文字を打ち込むと、年間工数が計算されません。
数式の入ったセル
K列の年間工数には、計算の式が入っています。単位と回数、1回あたりの時間を入れると、K列に数字が自動で出ます。K列には数字を直接打ち込まないでください。式が消えて、その行が計算されなくなります。
名前を付けて保存と上書き保存
最初の1回は名前を付けて保存を使い、ファイル名を部署_氏名_生成AI活用ワークシート.xlsxに変えます。2回目からは上書き保存で、同じファイルに保存してください。提出するときも、このファイル名のまま出します。
保護ビュー
メールに添付されたファイルやダウンロードしたファイルを開くと、上に黄色い帯が出ることがあります。この状態を保護ビューと呼び、そのままでは書き込めません。帯にある編集を有効にするを押すと、書き込めるようになります。
よく使うキー
| 操作 | Windows | Mac |
|---|---|---|
| コピー | Ctrl+C | command+C |
| 貼り付け | Ctrl+V | command+V |
| 元に戻す | Ctrl+Z | command+Z |
| 上書き保存 | Ctrl+S | command+S |
Copilotが作った表をワークシートに貼ると、色や線が崩れることがあります。貼ったあと右下に出る貼り付けのオプションから、貼り付け先の書式に合わせるを選んでください。
Zoomの基本操作
研修はZoomで行い、録画します。カメラはオンにして参加してください。
カメラとマイク
Zoomの画面の左下に、マイクとカメラのボタンがあります。講義を聞いている間はマイクをミュートにし、話すときだけ外してください。
事前にhttps://zoom.us/testのテストミーティングに入り、カメラとマイクが使えるかを確かめておきます。
チャット
画面下のチャットのボタンを押すと、文字で書き込む欄が開きます。研修では、オリエンテーションと共有の時間に、全員がチャットへ1行ずつ書きます。
講師がブレイクアウトルームに入っている間の質問も、チャットに書いてください。事務局が受け付けます。
ブレイクアウトルーム
ブレイクアウトルームは、Zoomの会議の中に作る小さな部屋です。ワークの時間に、講師が1人ずつ呼んで、5〜7分ほど壁打ちをします。
画面に招待が表示されたら、参加のボタンを押してください。話が終わると、元の会議に戻ります。ブレイクアウトルームでの会話は録画に入りません。
画面共有
共有の時間には、3名ほどの方に③課題候補を画面共有で見せていただきます。画面下の共有のボタンを押したら、一覧からExcelのウィンドウを選んでください。画面全体を選ぶと、メールやチャットの通知まで映ります。
研修で使う言葉
第1回では、自分の業務を一覧にして、その中から課題の候補を選びます。ここに並べた言葉は、講義とワークで何度も出てきます。
業務の棚卸し
自分がしている仕事を書き出して、一覧にすることです。毎日の仕事に加えて、月末や期末、年に1回だけの仕事も書き出します。
業務一覧
棚卸しの結果をまとめた表で、ワークシートの②業務一覧タブに書きます。1行に書く業務は1つです。
| 列 | 見出し | 書くこと |
|---|---|---|
| C | 業務名 | 他部署の人が読んでも分かる業務の名前 |
| D | 内容(1行) | 何をする業務かを1行で |
| E | 単位 | ▼から選ぶ |
| F | 回数 | 単位あたりの回数 |
| G | 1回あたり(分) | 1回にかかる時間を分で |
| H | 誰から受けて誰に渡すか | 仕事を受け取る相手と渡す相手 |
| I | 困りごと | 困っていることをそのまま |
| J | 数字の確かさ | ▼から選ぶ |
| K | 年間工数(時間) | 自動で出るので打ち込まない |
| L | 課題候補 | ▼から◎か○を選ぶ |
粒度
1行に書く業務の大きさを、粒度と呼びます。研修では、30分から数時間で終わるまとまりを1行にします。
| 業務名の例 | 粒度 |
|---|---|
| 見積対応 | 作成と確認と送付が1行に入っていて、粗すぎる |
| 見積書の作成 | ちょうどよい |
| 見積書のExcelを開く | 作成の中の1つの操作で、細かすぎる |
単位と回数と1回あたり
業務の頻度と時間は、3つの欄に分けて書きます。たとえば週に2回、1回30分の業務なら、単位は「週」で回数は「2」です。1回あたりの欄には「30」と書きます。1回あたりの時間は、分で書いてください。
年間工数
1年間にその業務へ使っている時間で、②のK列に自動で出ます。計算は、回数×年あたりの換算×1回あたり÷60です。
| 単位 | 年あたりの換算 | 考え方 |
|---|---|---|
| 日 | 240 | 月20日×12か月 |
| 週 | 48 | 祝日と長期休暇を除いて年48週 |
| 月 | 12 | 12か月 |
| 年 | 1 | 年に1回 |
週3回、1回40分の業務なら、3×48×40÷60で年96時間になります。
数字の確かさ
回数と時間の数字が、どれくらい確かかを示す欄です。▼から、3つのうち1つを選びます。
| 選ぶもの | 選ぶ場面 |
|---|---|
| 本人の感覚 | 自分の感覚で答えた数字 |
| 要確認 | 分からないので仮の数字を置いた行と、Copilotが推測で置いた数字の行 |
| 確かめた | 予定表やメールの送信履歴と突き合わせて確かめた数字 |
分からない数字も空欄にせず、仮の数字を入れて「要確認」を選んでください。数字が空いている行は、年間工数が計算されません。
課題候補
業務一覧の中で、困っていて手を入れたい業務です。②のL列に、▼から◎か○を付けて選びます。
◎は③課題候補タブで掘り下げる業務で、2〜3件にします。○は、気になるものの今回は掘り下げない業務です。
困りごとと課題
「見積が大変」は困りごとです。どの工程でなぜ時間がかかり、それが何分かまで言えると、課題になります。
| 段階 | 書き方の例 |
|---|---|
| 困りごと | 見積が大変 |
| 課題 | 見積書の作成のうち、過去の実績を探す作業に毎回40分かかる |
第1回で書くのは、困りごとと原因の仮説までです。課題として形を整える作業は、第2回で行います。
課題の種の4観点
課題候補を選ぶときに見る、4つの観点です。月1回30分の業務でも、担当者が休むと止まるなら候補になります。
| 観点 | 見るところ | 候補になりやすい業務 |
|---|---|---|
| 年間工数 | ②のK列 | 1回は短くても回数が多く、年間の時間が大きい |
| 属人化 | 自分しかできない、数人ならできる、誰でもできる | 担当者が休むと止まる。手順が頭の中にしかない |
| ミスの怖さ | 大きい、中くらい、小さい | 間違えるとお客様や取引先に影響が出る。手戻りが大きい |
| 待ち時間 | 長い、少しある、ない | 返事や資料を待って仕事が止まる。相手を待たせている |
原因の仮説
困りごとが起きる理由を、今わかっている範囲で書いたものです。③課題候補タブに、自分の言葉で書いてください。正しいかどうかは、宿題①で人に聞いたり資料を見たりして確かめます。
壁打ち
考えを相手に話し、質問を返してもらいながら整理することです。研修では、ワーク2でCopilotと壁打ちをします。ワークの時間には、講師ともブレイクアウトルームで話します。
オフィスアワー
研修の回と回の間に、質問を受け付ける時間です。質問は事務局がテキストで受けます。
第2回以降に出てくる言葉
第2回では、課題を1件選んで掘り下げ、AIで解くかを決めて試作します。ここに挙げた言葉は、第1回の当日には使いません。
課題の構造化
課題を決まった型に沿って分解し、整理することです。ワークシートの④課題の構造化タブを使います。
④の主な欄は、起きていることと起きる工程、根本原因と影響の大きさです。影響の大きさは、時間や件数、金額で表します。
根本原因
困りごとを生んでいる、一番もとにある原因です。たとえば、「入力に時間がかかる」という困りごとがあるとします。原因をたどると、同じ数字を3つの表へ手で写していることが分かりました。この場合の根本原因は、手で写す作業が3回あることです。
AIで解くかの判断
構造化した課題ごとに、AIで解くかどうかを決めます。書く欄は④のAIで解くかで、▼の候補は「解く」「一部だけ」「解かない」の3つです。
手順を決め直せば済む課題や、担当者どうしが話せば解ける課題もあります。AIを使わないと決めるのも、正しい結論です。
試作
AIを使った仕組みを小さく作り、実際の業務で試すことです。第2回で試作し、第3回でその結果を発表します。
Claude Code
Claude Codeは、Anthropic社のAIのツールです。文章で指示すると、パソコンの中のファイルを読み書きしながら作業を進めます。準備が整った場合に、第2回以降で使います。
確認問題
このページの内容から4問を出します。答えは、各問の下にある「答えを見る」を押すと表示されます。答えの一覧は、問4のあとの表です。
問1 もっともらしい誤りの理由
生成AIが、事実と違う内容をもっともらしく答えることがあります。理由として正しいものはどれですか。
- A質問した人の理解度を試すために、わざと間違えるように作られているから
- B続きに来そうな言葉を選んで文章を作り、内容が事実かどうかは確かめていないから
- C入力欄に書いた文章を、Copilotが読み込めていないから
- D会社のアカウントで使うと、精度が下がる設定になっているから
答えを見る
問2 入力してよい書き方
Copilotに入力する文として、このページの約束に合っているものはどれですか。
- A取引先の正式な社名と、担当者の氏名を入れた不具合連絡の文面
- B品番と図面番号が並んだ受入検査の記録を、そのまま貼ったもの
- C見積金額3,148,000円の案件で、承認に5日かかっていること
- DA社の担当Aから届く不具合連絡の切り分けに、毎回約60分かかっていること
答えを見る
問3 年間工数の計算
単位が「週」、回数が「2」、1回あたりが「30」の業務があります。②のK列に出る年間工数はどれですか。
- A48時間
- B60時間
- C96時間
- D2,880時間
答えを見る
問4 分からない数字の書き方
1回あたりの時間が分からない業務を、②業務一覧にどう書きますか。
- A1回あたりの欄を空けたままにする
- B業務一覧から、その行を外す
- C仮の数字を入れて、数字の確かさを「要確認」にする
- DCopilotが出した数字を入れて、数字の確かさを「確かめた」にする
答えを見る
答え
| 問 | 正解 | 理由 |
|---|---|---|
| 問1 | B | 生成AIは、続きとして自然な言葉を選んで文章を作ります。内容が事実かどうかは確かめていないので、数字や固有名詞は受講者が確かめます。 |
| 問2 | D | 取引先名と個人名は置き換え、金額は丸め、品番と図面番号は入れません。Dは、業務の中身と時間だけが分かる書き方です。 |
| 問3 | A | 2×48×30÷60で、48時間になります。週の換算は、祝日と長期休暇を除いた年48週です。 |
| 問4 | C | 数字が空いている行は、年間工数が計算されません。仮の数字を入れて「要確認」にしておき、宿題①で確かめてから「確かめた」に変えます。 |
